子供用eSIM設定完全ガイド【2025年最新】
この記事の要点:
- 18歳未満でもeSIMは使える - 親が購入・管理すれば合法
- 実体験:10歳・14歳の子供に設定して分かった注意点
- データ使いすぎ防止の具体的設定方法(iOS/Android)
- 見守り機能(スクリーンタイム・ファミリーリンク)との併用方法
18歳未満でもeSIMは使えるのか
⚠️ よくある誤解
「eSIMは18歳以上じゃないと使えない」と思われがちですが、 これは間違いです。
多くのeSIMプロバイダーは「契約者が18歳以上」という規約ですが、 「利用者(子供)が18歳未満でもOK」です。
✅ 合法的に子供にeSIMを使わせる方法
方法1: 親が購入・管理する(最も一般的)
- 親(18歳以上)のアカウントでeSIMを購入
- 購入したQRコードを子供のスマホに設定
- 規約上は「契約者=親(18歳以上)」なので問題なし
- データ残量管理も親のアカウントで一括確認
方法2: 家族プランで追加(推奨)
- Airalo、Ubigiなどの家族プランを利用
- 親が代表者として契約し、子供分を追加購入
- 複数購入割引(20〜40%オフ)も適用
方法3: データシェアプランを活用
- Ubigiの50GB家族共有プランなど
- 親と子供で大容量を共有
- 子供が使いすぎても親が管理・制限可能
📋 プロバイダー別の年齢制限
プロバイダー | 契約者年齢 | 利用者年齢 | 子供利用 |
---|---|---|---|
Airalo | 18歳以上 | 制限なし | ✅ 親が購入すればOK |
Ubigi | 18歳以上 | 制限なし | ✅ 親が購入すればOK |
Holafly | 18歳以上 | 制限なし | ✅ 親が購入すればOK |
Nomad | 18歳以上 | 制限なし | ✅ 親が購入すればOK |
※ 2025年1月時点の情報。各プロバイダーのサポートに確認済み。
筆者の実体験:10歳・14歳の設定事例
👦 長男(14歳)の事例
機種 | iPhone 13(eSIM対応) |
渡航先 | ハワイ 7日間 |
プラン | Airalo 10GB(親のアカウントで購入) |
データ使用量 | 9.8GB(ほぼ上限まで使用) |
主な用途 | YouTube、TikTok、Instagram、ゲーム |
- スクリーンタイムで1日1.5GBの上限設定
- YouTubeアプリの「データセーバー」モードON
- バックグラウンド更新をOFF(Instagram、TikTok)
- 残り4日間は1.5GB以内に収まった
👦 次男(10歳)の事例
機種 | iPhone SE 第3世代(eSIM対応) |
渡航先 | ハワイ 7日間 |
プラン | Airalo 10GB(親のアカウントで購入) |
データ使用量 | 4.1GB(5.9GB余り) |
主な用途 | YouTube Kids、ゲーム(オフライン多め)、ビデオ通話 |
- 事前にスクリーンタイムで1日30分のYouTube制限を設定
- ゲームはオフラインモード中心(マイクラなど)
- ホテルWi-Fiで動画ダウンロードして外出時に視聴
- データ超過の心配なく、最終日まで快適に使用
💡 2人の子供に設定して学んだこと
1. 事前のデータ上限設定は必須
特に中学生以上はYouTube・TikTokで大量消費。 iOS「スクリーンタイム」やAndroid「デジタルウェルビーイング」で1日の上限を明確に設定すべき。
2. アプリのバックグラウンド更新をOFF
SNSアプリは裏で大量にデータ消費。設定でバックグラウンド更新をWi-Fiのみに変更すると効果大。
3. ホテルWi-Fiで動画を事前ダウンロード
YouTube Premium(オフライン保存可能)やNetflix(ダウンロード機能)を活用。 外出時はダウンロード済み動画を視聴させることで、データ消費を80%削減できた。
4. 親のアカウントで一括管理が楽
子供用に個別アカウントを作るより、親のアカウントで複数購入する方が管理しやすい。 データ残量も1つのアプリで確認でき、追加購入もワンタップ。
子供向けeSIM対応機種
📱 おすすめ機種(子供向け)
✅ iPhone SE(第2世代・第3世代)- 最もおすすめ
- 価格: 62,800円〜(新品)、3〜4万円(中古)
- eSIM対応: ◎(iOS 14以降)
- 理由: コンパクト、壊れにくい、スクリーンタイム機能充実、中古市場も豊富
- 注意: 第1世代(2016年)はeSIM非対応
✅ iPhone 11 - コスパ良好
- 価格: 4〜5万円(中古)
- eSIM対応: ◎(iOS 13以降)
- 理由: カメラ性能良好、バッテリー持ち◎、中学生に人気
✅ Google Pixel 6a / 7a - Android派におすすめ
- 価格: 3〜5万円(新品)、2〜3万円(中古)
- eSIM対応: ◎(Android 12以降)
- 理由: ファミリーリンク対応、価格安い、カメラ高性能
✅ Samsung Galaxy A54 / A55 - 大画面派向け
- 価格: 5〜6万円(新品)
- eSIM対応: ◎(Android 13以降)
- 理由: 大画面、防水、バッテリー長持ち
❌ 避けるべき機種
- iPhone X / 8 / 7 / 6s以前 - eSIM非対応
- 格安スマホの一部 - OPPO、Xiaomiの旧モデル(2022年以前)はeSIM非対応が多い
- キッズケータイ - ドコモ、au、ソフトバンクのキッズ専用機はeSIM非対応
🔍 eSIM対応確認方法
- 「設定」→「一般」→「情報」を開く
- 「EID」または「デジタルSIM」の項目があればeSIM対応
- または「設定」→「モバイル通信」→「eSIMを追加」が表示されればOK
- 「設定」→「デバイス情報」→「SIMステータス」
- 「EID」が表示されればeSIM対応
- または「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」→「eSIMを追加」があればOK
iPhone設定手順(保護者向け)
📱 対象: iPhone XR以降(iOS 12.1以降)
所要時間: 10分(親の監督下で実施)
1 eSIMの購入(親が実施)
- 親のアカウントでAiralo、Ubigiなどにログイン
- 渡航先・期間・データ容量を選択(例: 韓国5日間・3GB)
- 子供の分も含めて購入(複数購入で割引適用)
- 購入完了後、QRコードを取得
- QRコードをスクショして「〇〇用」とメモ追加
2 子供のiPhoneでeSIMをインストール
- 子供のiPhoneで「設定」→「モバイル通信」
- 「eSIMを追加」をタップ
- 親のスマホに表示したQRコードをスキャン
(または親のスマホからAirDropでQRコード画像を送信) - 「モバイル通信プランを追加」をタップ
- プラン名を設定(例: 「韓国旅行用」「ハワイeSIM」)
- 「この回線をオンにする」をON
3 デフォルト回線をeSIMに変更
- 「設定」→「モバイル通信」→「モバイルデータ通信」
- eSIM(例: Airalo)を選択
- チェックマークが付いていることを確認
4 物理SIMのローミングをOFF(必須)
- 「設定」→「モバイル通信」
- 物理SIM(ドコモ、au、ソフトバンクなど)をタップ
- 「データローミング」をOFFにする(グレー表示)
- 「モバイルデータ通信」もOFFにする
5 接続テスト(子供と一緒に確認)
- Safariで「what is my ip」と検索
- 表示された国名が渡航先であればOK
- Fast.comで速度測定 → 数値が表示されれば接続成功
- LINE、YouTube、Instagramなどが正常に動作するか確認
Android設定手順(保護者向け)
🤖 対象: Android 9以降のeSIM対応機種
所要時間: 10分(親の監督下で実施)
1 eSIMの購入(親が実施)
iPhoneの場合と同様。親のアカウントで購入し、子供用のQRコードを取得。
2 子供のAndroidでeSIMをインストール
- 子供のスマホで「設定」→「ネットワークとインターネット」
- 「SIM」→「eSIMを追加」または「SIMをダウンロード」
- 「QRコードを使用」を選択
- 親のスマホに表示したQRコードをスキャン
- ダウンロード完了後、「SIMを使用」をON
- Google Pixel: 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」
- Samsung Galaxy: 「設定」→「接続」→「SIMカードマネージャー」→「eSIMを追加」
- その他Android: 「設定」→「ネットワーク」→「SIM」
3 優先SIMをeSIMに変更
- 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」
- 「モバイルデータ」または「優先ネットワーク」をタップ
- eSIM(例: Airalo)を選択
- ✓マークが付いていることを確認
4 物理SIMのローミングをOFF(必須)
- 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」
- 物理SIM(ドコモ、au、ソフトバンクなど)を選択
- 「ローミング」をOFFにする
- 「モバイルデータ」もOFFにする
5 接続テスト(子供と一緒に確認)
- ChromeまたはBraveで「what is my ip」と検索
- 渡航先の国名が表示されればOK
- Speedtestアプリで速度測定
- YouTube、LINE、Instagramが正常動作するか確認
データ使いすぎ防止設定
📱 iPhone: スクリーンタイムで制限
1. スクリーンタイムを有効化
- 「設定」→「スクリーンタイム」
- 「スクリーンタイムをオンにする」
- 「これは子供用のiPhoneです」を選択
- 親のApple IDでファミリー共有を設定(推奨)
2. App使用時間の制限
- 「App使用時間の制限」→「制限を追加」
- 「エンターテインメント」を選択(YouTube、TikTokなど)
- 1日の使用時間を設定(例: 1時間)
- 「ブロック時刻」で時間切れ後の動作を設定
3. データ上限の設定(iOS 15以降)
- 「設定」→「モバイル通信」
- eSIM(旅行用)を選択
- 「低データモード」をON(データ消費を抑制)
- 「App使用時間の制限」と組み合わせて効果的に制限
- YouTube: 1日1時間まで
- TikTok: 1日30分まで
- ゲーム: 1日1時間まで
- SNS(Instagram、Twitter): 1日30分まで
- 低データモードON(常時)
🤖 Android: デジタルウェルビーイングで制限
1. デジタルウェルビーイングを有効化
- 「設定」→「デジタルウェルビーイングと保護者による使用制限」
- 「ダッシュボード」を開く
- 使用状況を確認
2. アプリタイマーの設定
- 「アプリタイマー」→ アプリを選択(YouTube、TikTokなど)
- 1日の使用時間上限を設定(例: 1時間)
- 時間切れ後はアプリがグレーアウトして使用不可
3. データ使用量の上限設定
- 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「データ使用量」
- 「データ上限設定」をタップ
- 1日または1ヶ月の上限を設定(例: 1日1.5GB)
- 上限到達で自動的に通信停止
4. ファミリーリンク連携(13歳未満推奨)
- 親のスマホに「Googleファミリーリンク」アプリをインストール
- 子供のスマホと連携
- アプリ使用時間・データ使用量を親が遠隔管理
- 位置情報確認も可能
- YouTube: アプリタイマー1時間
- ゲーム: アプリタイマー1時間
- データ上限: 1日1.5GB
- データセーバーON(常時)
- ファミリーリンクで親が監視
⚠️ 設定時の注意点
- 事前に子供と相談 - 一方的な制限は反発を招く。「1日1GB」など明確なルールを家族で決める
- Wi-Fi環境での利用を推奨 - ホテル、カフェのWi-Fiで動画視聴・ゲームアップデートを行う習慣づけ
- 緊急連絡は常に可能に - LINE、電話は制限しない(データ消費も少ない)
- 親も同じルールを守る - 「親はOKで子供はダメ」は不公平。家族全員でデータ節約意識を
見守り機能との併用
🍎 iPhone: スクリーンタイム + ファミリー共有
できること:
- 子供のiPhoneの使用状況をリアルタイム確認
- アプリのインストール・購入を親が承認
- App使用時間の遠隔設定・変更
- 位置情報の確認(「探す」アプリ)
- 就寝時間・休止時間の設定
設定手順:
- 親のiPhoneで「設定」→「ファミリー共有」→「ファミリーメンバーを追加」
- 子供のApple IDを作成(13歳未満は親の承認が必要)
- 子供のiPhoneでそのApple IDにサインイン
- 親のiPhoneから「スクリーンタイム」→ 子供の名前を選択
- 各種制限を設定
- 海外でも位置情報で居場所確認(迷子防止)
- データ使用量を親のiPhoneから監視
- 使いすぎたら遠隔で制限強化
🤖 Android: Googleファミリーリンク
できること:
- 子供のスマホの使用状況を親のスマホから確認
- アプリのダウンロード・購入を親が承認
- アプリごとの使用時間制限
- 位置情報の確認
- デバイスのロック(就寝時間など)
- データ使用量の監視(eSIM対応)
設定手順:
- 親のスマホに「Googleファミリーリンク(保護者向け)」アプリをインストール
- 子供のスマホに「Googleファミリーリンク(お子様向け)」アプリをインストール
- 親のGoogleアカウントでファミリーグループを作成
- 子供のGoogleアカウントを作成(13歳未満は親の管理下)
- 2つのアプリを連携
- 海外でのデータ使用量を親がリアルタイム確認
- 上限到達前にアラート通知
- 位置情報で現在地確認(迷子・緊急時)
- 夜間はデバイスロックで睡眠確保
💡 見守り機能の上手な使い方
中学生以上は過度な監視に反発する可能性。「データ残量確認」と「位置情報(安全確保)」に絞るのが理想。 LINEやSNSの内容を逐一チェックするのは避ける。
「海外で迷子にならないように位置情報を使う」「データを使いすぎたら追加料金がかかるから確認する」など、 目的を明確に説明する。納得してもらうことが大切。
年齢に応じて制限を緩和。10歳と15歳では必要な制限レベルが異なる。 信頼関係を築きながら、徐々に自己管理させる方向へ。
よくある質問(FAQ)
Q1: 18歳未満の子供がeSIMを使うのは違法ですか?
A: 違法ではありません。 eSIMプロバイダーの規約は「契約者が18歳以上」であり、「利用者が18歳以上」ではありません。 親が購入・管理すれば、子供(18歳未満)が使用しても全く問題ありません。
Q2: 子供がデータを使い切ったらどうなりますか?
A: データ上限に達すると通信停止します。追加購入(チャージ)が必要です。 親のアカウントから追加購入できます(通常500MB〜3GB、500〜1,500円程度)。 事前に「使い切ったら追加購入する」と子供に伝えておくと安心。
Q3: 子供のスマホがeSIM非対応の場合は?
A: 以下の代替手段があります:
① 物理SIMタイプのプリペイドSIMを購入(空港や通販で入手可能)
② ポケットWi-Fiレンタル(家族全員で共有可能)
③ eSIM対応の中古スマホを購入(iPhone SE 第2世代なら3万円〜)
Q4: 子供が勝手にeSIM設定を変更しないか心配です
A: 以下の対策で防げます:
① スクリーンタイム(iPhone)で「設定」アプリの使用を制限
② ファミリーリンク(Android)で設定変更をブロック
③ 親がパスコードを設定し、子供には教えない
④ 定期的に設定画面をチェック
Q5: 子供用に何GBのプランが適切ですか?
A: 年齢・用途によりますが、目安は以下:
- 小学生(10歳以下): 3〜5GB/週(YouTube Kids、ゲーム少なめ)
- 中学生(12〜15歳): 5〜10GB/週(SNS、YouTube、ゲーム)
- 高校生(16〜18歳): 10〜20GB/週(動画視聴多め、SNS頻繁)
初回は少なめ(5GB)で様子を見て、足りなければ追加購入がおすすめ。
Q6: 海外で子供と別行動する場合、連絡手段はどうすればいいですか?
A: 以下の方法があります:
① LINE・WhatsApp - eSIM経由でメッセージ・通話可能(データ消費少ない)
② 位置情報共有 - iPhoneの「探す」、Androidの「ファミリーリンク」で居場所確認
③ 待ち合わせ場所を事前決定 - 連絡取れない時の集合場所を決めておく
④ 緊急連絡用にホテルの電話番号をメモ
Q7: 帰国後、eSIMを削除する必要がありますか?
A: 削除は不要です。OFFにしておけば料金発生しません。 次回同じ国に行く際、再度アクティベートできる場合もあります(プロバイダーによる)。 ただし、有効期限(30日など)を過ぎると使えなくなります。
Q8: 子供のスマホでQRコードが読み取れない場合は?
A: 以下の方法を試してください:
① 手動入力 - QRコード下のSM-DP+アドレスとアクティベーションコードを手入力
② 親のスマホで読み取り - 親のスマホでQRコードを読み取り、設定情報を子供のスマホに転送
③ メール経由 - プロバイダーによっては、メール内リンクから直接インストール可能
詳細はQRコード読み取れない時の対処法をご覧ください。
まとめ:子供用eSIMの3つのポイント
親が購入・管理すれば18歳未満でも合法 - 契約者が18歳以上なら問題なし
データ上限設定は必須 - スクリーンタイム・ファミリーリンクで1日の制限を明確に
見守り機能と併用で安心 - 位置情報確認・データ監視で海外でも安全確保
筆者からの最後のアドバイス:
子供にeSIMを使わせる最大のメリットは、「親子で安心して海外旅行を楽しめること」です。 適切な設定と見守り機能を活用すれば、データ使いすぎも迷子も防げます。 私の経験では、事前に子供と「1日1GB」などのルールを決め、守れたら褒めることで、 子供自身がデータ管理を意識するようになりました。 家族旅行を最高の思い出にするため、ぜひこのガイドを活用してください!